夕方6時に友達と別れた私は6時40分のデュッセルドルフ発の電車に乗る予定だった。でも、友達と別れてすぐ不覚にも久しぶりの日本の本屋さんを見つけた私。600円ほどの雑誌を買おうとしたがドイツだから3倍ぐらいの値段になっていて買おうか買うまいか悩んでいる内に時間がすぎて、駅に着いたのは6時35分になってしまった。

5分以内で切符を買って電車に乗り込まなくてはと思って切符自動販売機の前に立った。私の町まで8.25ユーロ。小銭も10ユーロ札もなかったので20ユーロ札を自動販売機の中に入れてみた。何回入れても戻ってくる20ユーロ。画面をよく見ると本来なら20ユーロ札を入れられるはずなのに、20ユーロのところに大きなバツが付いている。最悪!と思って横の自動販売機
に並んだ私。時間がないよーーーと思っていると私の前のほやほやカップルがゆっくり切符を買っている。あと1分しかないとあせってカップルが切符を買った後、再び20ユーロを入れるとこの機械も20ユーロ札を受け付けない。あ〜電車を逃してしまったと思って乗りたかった電車をあきらめ、再び50メートル離れた自動販売機に行ったがここも20ユーロ札はまったくもって受け付けない。
こうなったら、窓口で心を新たに切符を買おうと思って窓口を見ると長い長い人の列。。。。
でも、本来この20ユーロを小さいお金に換えて自動販売機で切符を買えばいいんだという事に気付いた私はとりあえず窓口の前のピザハットの屋台に並んでみた。ピザを一切れ買おうとしたら店員さんが焼きたてのピザを私の目の前でつまずいて落とした。なんやかんやで時間がかかった。そして、30才の女(私)ちょっと寂しげに一人で駅でピザを立ち食い。

手がかなりベトベトしたが気を取り直して、インホメーションに行き新しい時刻表を聞いた。
これで全てオーケー、と思って最初の自動販売機の所に行って8、25ユーロの切符を買うために5ユーロのお札と4ユーロの小銭を入れてみた。−−−−−ちゃらんと落ちる小銭。えっ、えっ、えっ、切符はどこ?落ちてきた小銭は財布に入れたもの切符が出てこない。無意識に財布にしまい込んだのか?とパニック。でも後ろにちょっと素敵な男の人が並んでいるのでモタモタ出来ないし・・・・と辞退してその素敵な男の人を見守ることにした。切符がはたしてその人にはちゃんと出てくるのかを見たかったのだ。するとその男の人がくるりと私を見て「あなた、切符買えなかったでしょう?残ったお金がじゃらじゃら出てきましたよ。大丈夫ですか?私が買うのを手伝ってあげましょうか?」というではないの。私こうみえてもドイツに5年以上住んでいます。でも「じゃあ・・・後ろで私が買うのを見ていて下さい。」とわけわからぬ返答をした私。これで本当に本当に安心して切符が買えるーーーと思って5ユーロ札を入れようとした矢先、若いドイツ青年が「待ったーーーー待ったーーーー僕が実はもう使わない電車の一日パスポートを持っているので5ユーロで売ってあげよう。得でしょ?」としゃしゃり出てきた。その頃には切符を買うだけで疲れていた私、放心状態だった。聞くと私は自動販売機を使わずそのパスポートを車掌に見せればいいという。何がなんだかわからないが5ユーロと交換してしまった。

こんなついてない日はきっと若者にだまされているのかもと心配でしょうがなかったので駅員にパスポートが有効か聞いてみよう
とホーム中探したが見つからず。もし有効でなかったのなら車掌に捕まって40ユーロの罰金だ。さ・い・あ・く・・・そうだったら私、車掌の前で泣きますと思いながら時間が来て電車に乗り込んだ。心配で横に座っている女性にも「すみませーん、このパスポート見てください。有効だと思いますか?」
とか質問したりしていた。どうみても私は不安気なただの観光客。

そして2度の乗り換え。車掌現れず。もう少しで私の町の駅だぁ・・・・・と思ったときに突然、車掌が「切符を見せてくださーい」と現れた。立ち上がってその安く買ったパスポートを見せつけた私。「オーケー。」という車掌。。。。。ほぉっ、良かった。良かった。だまされてなかったぁーーーいい人だったんだぁとあまりに安心して一瞬、ぼぉーとしてしまってなんと駅に到着したのに降りるの忘れてしまったです。
次の駅に適当に降りると真っ暗。公衆電話に行って小銭を入れてパパにほとんど泣き声で「乗り過ごしたーーーーもう帰れない。助けて!」と言ったら「落ち着いて、もうすぐ反対のホームから電車が出るからそれに乗って!」と言われて我にかえったのであった。
それから、約20分後、我が家に到着しました。
そのときは何時だったと思いますか?1時間とちょっとで着く予定だったんですけど、時計をみたら夜の10時過ぎていました。

こんな私で今までよく一人で何カ国も旅行ができたんだろうと感心。それにしても、ドイツ人って親切な人達と思った。ますます好きになってきた。それにしても駅の自動販売機はいただけない。

私が一番仲良かったママ友さゆりさんが去年、フランクフルトに引越しした時は本当にショックだった。しかし、今日久しぶりにさゆりさんと再会。わーい。
会う場所は日本人駐在員の町、デュッセルドルフのホテルニッコー。さゆりさん、三越デパート提供のフランクフルトからの送迎バスで来るはずなんだけれど、待ち合わせ時間の11時30分を過ぎても全然現れる気配なし。
こうなったら腰を据えて待ってやると決めた私は暇つぶしにホテルニッコーで久しぶりに見る日本のエリート駐在員の家族とお金持ちドイツ人客を観察していた。ここに泊まるお客さんは私の町にはいないようなリッチな方々なので私も興味しんしん。ん〜やっぱり違うなぁ。日本人とドイツ人。お金持ち外人はやっぱり派手で貫禄がある。大きいし。金髪おねえさんは豹柄のショートコートにフリルの付いたミニスカートに高そうなロングブーツに大きなヴィトンのバック。その横にはまっしろな髪の上に紫色の上品な帽子をかぶって、これまた紫色がまざった素敵なスカーフをしている女性の老人。おしゃれなおばあちゃんも派手でした。それに対してほとんどの日本人女性は無難な色のコートにパンツかロングスカート。そして小ぶりのブランドバックを肩からかけている。日本人は小さくて上品って感じ。ーーーー
とたいした観察結果は得られなかったがそれにしてもさゆりさんはいつ来るのかしら。
さゆりさんが来たのは1時間後、どうやらバスの運転手が問題のある免許を持っていて警察に路上でつかまっって40分もバスがその場に止まってしまったらしい。そんな事ってあるんだ。

けっこう待ってしまったけどさゆりさんに会えてよかった。さゆりさんもあまちゃんと同じくらいのハーフのアメリちゃんがいる。私達、2人とも今日は子どもをパパに預けてきたんです。こんな日ははじめてだとさゆりさんは言う。子ども抜きで貴重な時間。
私達はその後、ドイツでも唯一であろう日本のパン屋さんに行って、和食食べて三越デパートでお買い物をしたのでした。さゆりさんは色々と買い込んでいた。私もパパへのお土産のマフラー(安くなってたんです)と母へのおみやげと思ってゴディバのチョコクッキーとコーヒーセットを買った。(ベルギー産ですけど)
その後、さゆりさんに連れられて素敵な雑貨屋さんやインテリアショップに行った。ドイツにもお洒落なお店があるんだぁ〜と感心。友達に教えようと思ったのでした。

それにしても、さゆりさん今日はありがとうございました。あまちゃんが産まれた時から私はさゆりさんに励まされています。また機会が会ったら会おうね。

あといつもこの町に土曜日に来ると思うんですけど駐在員の日本人エリートパパさん。私が言うのも生意気ですが土曜日くらいは子どもと奥さんにもっと語りかけてあげて下さい。なんか家族でごはん食べていても一人で新聞読んでいたり漫画を見てたりする方がけっこういらっしゃって・・・。普通なのでしょうか?ちなみにママさんたちは美人さんばかりでした。



これは私の町の駅でみかけたはがきコーナー。ルール工業地帯。炭鉱で働くおとこ達。一瞬記念に買おうと思ったけど美しくないのでやめました。




日本のパン屋さんだぁ。



焼きそばパンまであるの?



さゆりさん、さば定食に夢中。ちなみにさゆりさん、英語ベラベラの知的ママ。年下ドイツパパ(羨ましい)と美人娘がいます。



こだわりのものばかりが売っている雑貨屋に行った。積み木はよく見るが積み石っていうのもあるんだ。お城とかつくれるらしくて欲しいなぁ。

ところで帰りの駅は色々な障害にふりまわされたけど、この事はまた明日にでも書きます。

南ドイツのエンゲンに住むゆきこさんからいただいた本「ネコの住所録(群ようこ)」を読んでみたら、かなりおもしろい。作者も猫好きだし、私も猫好きだからか群さんのエッセイでは今のところナンバーワン。
うずまき猫が行方不明になってしまう話があったが、うちの猫のミカも一回、行方不明になったことがあって、一人で思いだして
今でも笑ってしまう。
あれはミカがまだ小さくて、このうちに来たばっかりの頃、少し玄関のドアを開けていた隙にいなくなってしまったのである。その時うちにいたのは私と同居人りえこちゃん。二人で少しの間、パニックになった。最初、アパートの廊下や階段を探しいったり、窓から外を覗いて「ミカー、戻っておいで」と叫んでたりしていた。一時間たってもチビ猫ミカは戻って来なかったので、私はミカの載っている写真を持って、近所に潜入。何せお隣さんはデブでブーの雄ネコを飼っているのでミカが襲われていたらと思うといてもたってもいられない。
アパートを出て、当時見ず知らずのデブ猫のいるお隣さんところに行った。写真を見せて「この猫を見たことがあるか?」と聞くと首を横に振る。その後、猫が居そうなご近所を写真を持って訪ねまわった。事情を話すとみんな同情してくれて心配までしてくれた。近所のおばちゃんに会う度にくりかえし猫がいなくなってしまったこのを話す私。必死だった。ちなみにこの時ほど、近所に積極的にかかわったことはない。
3、4時間たっても、ミカは見つからず、家に待機しているりえこちゃんも「ミカは戻って来ないよ。」と寂しそうに答えるのみ。
そしてもう、不安のあまり目には涙がたまった頃、りえこちゃんが「私、行方不明になった人が戻って来るおまじないを知っているの。」と言うではないの、藁でもなんでもすがりたい私は「やろう、やろう。」と言った。何をするのかと思いきや、りえこちゃん、紙と黒いペンを持ってきて大きく「立ちわかれいなばの山の峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来る」と百人一首を書き出した。この歌は「あなたが待っていると聞いたなら、すぐに帰ってまいりましょう」という意味とのこと。そして、りえこちゃんはこの歌を堂々と玄関のドアにみんなが見えるように貼り付けたのだ。

ミカがいなくなって7時間後、廊下で「みにゃーん」という声が聞こえた。探しにいくとなんとミカはのんきにアパートの廊下に誰かが置いたタンスの下で寝起き顔で伸びをしている。どうやら人がこんなに心配している間、ずーっとここで寝ていたらしい。
「あきれたよ。けどよかった、よかった!」とめでたしだったんですけど、青い顔して、写真を持って見ず知らずのドイツ人宅を訪問した自分がはずかしくなった。しかもこのドイツ猫ミカに日本の百人一首のおまじないが効果があったのか首をかしげる私なのであった。この疑問をりえこちゃんに最近ぶつけてみたが、笑うのみのりえこちゃんなのでした。



いまでものんきな性格はかわっていない。
そういえばフランス映画でけっこう昔のものだが「猫が行方不明」(という題名だったはず)というのがあるが、とってもかわいいのでおすすめです。






これ例の本。動物好きの方。楽に読めますのでどうぞ。笑えるエッセイです。

ネコの住所録
ネコの住所録
群 ようこ


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