ルガーノ湖の湖畔にある美しい村ガンドリア村(Gandria)にも行って来ました。
ガンドリアの村は絶壁にはりつくような形の村で、石造りの家々の間を小さな路地と坂道が迷路のように入れ込んでいました。足が不自由な方はどうするのだろう……。そんな事を途中で思いました。私達も、歩くのが大変でした。



迷子みたいになって、気が付くとプライベートな敷地に入ってしまうのです。でも、住民の方は優しくて「通っていいよーー」って言ってくれるのでした。


小さな素朴な漁村なのに、バロック様式の立派な教会がありました。昔からこの村に住む人の生活の中心には信仰があった事を想像しました。




坂道を登った村の上部は、「オリーブの道」と呼ばれる歩道になっていて、名前の通りにオリーブの木が沢山ありました。とても太陽が燦々としていて、そこはスイスというよりイタリアのような地中海気候でした。

本当にオリーブの木だけでなく、レモンの木や大きなサボテンが生えてあったり、トカゲがちょろちょろと太陽の下で動いていました。

坂を再び、下って湖畔まで行くと、港になっています。遊覧船が通っていて、観光客がその船を待っていたり、湖畔のレストランで気分良く食事を楽しんでいました。


私達も遊覧船に乗ることにしました。ほとんどの人はこのガンドリア村からルガーノの町の港を目指しているようでした。
でも、私達はすでに車でルガーノの町も行って来たばかりでした。

そこで、ガンドリア村から直ぐで1つ先の港である対岸まで行ってみる事にしました。
チケット売り場で、対岸行きの船のチケットを買おうとしたら、はっきりと「対岸まで行ってもあまり意味ないです」と言われました。ガイドブックには博物館があるって書いてあるのに……。
こうなったら天の邪鬼みたいに、「でも、そう言われても、対岸に行ってみたいんです」と言いました。
そして、ドイツの物価の感覚では、対岸に行くだけにしては高すぎるチケットを購入して、遊覧船に乗り込みました。



湖からの景色は最高です。さて、対岸側はどんな所なのでしょうか。

続きは次回!

スイスでは泊まっていたこの山の家のから見える空の景色に毎日、感激していました。ルガーノ湖とその周りの山々の上に流れる雲が、大きく、よく見えてそれが時間によって美しい色に変わっていく姿がとても印象的でした。時間を忘れてずっと見ていたい気持ちになりました。

でも、子どもたちに「見て!見て!今、空がすごく綺麗でしょ。ほら、あの雲なんて、特別でしょう?」なんて言っても、「そうかな?ママって大げさーー」と言われてしまうのでした。


「何が特別なの?」って言われたのですが、よく見ると、


スマートフォンのカメラでは撮れきれなかったのだけれど、雲の中に、青い色とピンク色が入っていて、それがオパール色に輝いていたんです。見たときに「これは真珠の貝の裏側のオパール色と一緒だ」って思いました。

海の深くに沈むの貝の裏側の色が、まさか空にも現われるって凄いなぁ〜って思ったんです。反対に貝達も光もないのに、中がオパール色に輝いているっていうことも凄いなぁって…。もしかして空が海で、海が空なの?

家族に言っても、みんな、「ふうーーーん」
って感じなんだけれど、空を見てるだけで自分の中では色んな発見やインスピレーションを感じます。

ヘルマン・ヘッセの博物館に行って、彼が相当の「雲」好きという事がわかって、しかも同じこの場所の雲を見れた事も嬉しいと思って、今日、ヘルマン・ヘッセの「雲」という本を注文しました。どんな感性でヘルマン・ヘッセが雲を見ていたのか知るのが楽しみです。

「白い雲」

おお見よ
白い雲はまた
忘れられた歌の
かすかなメロディのように
青い空へ 彼方へと漂っていく

長い旅路にあって
さすらいの喜びと悲しみを
あじわいつくしたものでなければ
あの雲の心はわからない

私は太陽や海や風のように
白いもの さだめのないものが好きだ
それはふるさとを はなれた
さすらいの人の
姉妹であり 天使であるのだから

ヘルマン・ヘッセ

「Weiße Wolken」
O schau, sie schweben wieder
Wie leise Melodien
Vergessener schöner Lieder
Am blauen Himmel hin!

Kein Herz Kann sie verstehen,
Dem nicht auf langer Fahrt
Ein wissen von allen Wehen
Und Freuden des Wanderns ward

Ich liebe die Weißen ,Losen
Wie Sonne ,Meer ,und Wind ,
Weil sie der Heimatlosen
Schwestern und Engel sind

Hermann Hesse




スイスからドイツに帰って来ました。スイスからの帰り道は気温は29度で、夏のようだったのにトンネルを超える度に、気温も下がって、寒くなってドイツに入ったら雨も降っていました。帰って来て、この秋、はじめて暖房のスイッチを入れました。
14年前のスイス旅行では、お天気が悪くてゲストブックに「晴れているルガーノをいつか見てみたい。だからまた来ます!」なんて書いたので、今回の旅行は空の神様がスイスで応援してくれていたのかもしれません。

ブログは続けて、旅行の事を書きます。
今日はヘルマン・ヘッセの故郷の地を訪ねた時のことです。



ルガーノ湖からも車で15分ほどで辿り着くモンタニョーラ村(Montagnola)にやって来ました。ヘルマン・ヘッセの人生の後半、42才から亡くなる85才まで過ごした場所なのです。ここはヘルマン・ヘッセ博物館の入り口です。ハナルナが被っているのは、ヘルマン・ヘッセが被っていたのと同じタイプの帽子です。


中に入ると、ヘルマン・ヘッセの水彩画や当時の写真や日常に使っていた貴重な物が見れます。


ヘルマン・ヘッセの使っていたメガネ。レンズはまん丸。


ヘルマン・ヘッセの使っていたタイプライターかな。あっ、思いっきり触っているニコ。いい子は真似しないでください。。。


ヘルマン・ヘッセの書跡。ヘッセの書く字、実は読みやすいです。


ちょうど、特別展示が見られて、嬉しいことに「ヘルマン・ヘッセと日本」でした。自国以外で、日本ほどヘルマン・ヘッセの本が読まれた国はないそうです。教科書にも載ってあるなんて、そんな国は珍しいみたいです。

色んな方がヘルマン・ヘッセから影響を受けています。ポスターに書かれている「愛」の字の通り、日本人のヘルマン・ヘッセへの愛を感じました。

日本語のヘルマン・ヘッセ関連の書籍も沢山、出ています。読んだ事が無いのも沢山……。

小説なら、私も結構、持っています。その中から1冊、実は持って来て、スイス行きの車の中で読んでいました。

そうそう、ドイツ語の全集を夫も14年前にこの博物館で買ってました。あれはどうなってしまったのだろう。。。


博物館の窓から見た景色。この左のピンクの家が、ヘルマン・ヘッセが最初に住んだアパート。カサ・カムッツィ。この家の2階の3部屋を使っていたそうです。


壁には、面白い顔の模様が……。昔の家にはこういう装飾が壁に付いていました。

博物館では、ドイツ語だったけれどヘルマン・ヘッセについての映像も地下で見せてくれて、とても良かったです。

その後、せっかくなのでヘルマン・ヘッセのお墓を訪ねました。


ヘルマン・ヘッセの葬儀も行われたサン・アッボンディオ教会。糸杉が美しいです。


ここから、墓地に行ってヘルマン・ヘッセのお墓を探したのだけれど、探すのが難しいです。14年前にも来た事があったけれど、ヘルマン・ヘッセのお墓の3つ隣り辺りの全く関係ないヘルマン家のお墓をヘルマン・ヘッセのお墓と勘違いしていました。
そっちのお墓の方がしかも豪華な造りだったんです。。。

でも、今回はお墓にいた地元の人に聞いて、本物のヘルマン・ヘッセのお墓を見つけました。


この墓地の中でも素朴なお墓でした。この墓石は本の形なんだそうです。3番目の奥さんのニノンさんのお墓も一緒に並んでいました。

このお墓の場所を教えてくれた現地に住むおじいさんがイタリア語で話すので何を言っているのかわからなかったけれど、身振りを見て分かったことは、おじいさんが小さい頃、本物のヘルマン・ヘッセをよく見たことがあるそうです。自転車に乗っているヘルマン・ヘッセを……。
あと、おじいさんが指で向こうを指して「何とかなんとかシッダールタ、シッダルターー……」とか言うのですが、意味が分からず残念でした。
「シッダールタ」はヘルマン・ヘッセの書いた本の中でもすごく好きなのになぁ。

でも、実際にヘルマン・ヘッセに会った方に偶然に会えて嬉しかったです。



本日、発見!スイスのお家にはじめて泊まったのは、14年前の事だったみたい。すっかり忘れていたのだけれどゲストブックにこんな絵を残していました。

さらに半年後にもう1回、来ていてその時は面白おかしい絵日記を描いていたので、子供達もそれを見つけて喜んでいました。
この家の持ち主のミュラーさんも、日本語とドイツ語が混ざったそのユルユル絵日記を読んで、楽しんでくれていたそう。そんな事を聞くと書いておいて良かったと思うけれど、久しぶりに自分で読んでわかったのは、その時の記憶がほとんどないこと……。育児に疲れて記憶喪失になりかけていたのかな。


あの時、赤ちゃんだったアマデウスは今ではこんなに大きなお兄さんになりました。

なかなか大変なお兄さんです。
スイスの物価が高いから、一生懸命におにぎりやらサンドイッチやらヌードルでサラダなど毎日、ランチボックスを作ったのに、アマデウスは結局、ひと口も食べてくれませんでした。
お昼ごはんは温かくないと嫌だとか……。

いつも同じ服を着ていないと落ち着かないみたいだし、暑くても上着も脱いでくれなかったです。毎日、夏かと思うくらい暑かったのです。さらにシャワーもいつもと違うとかで、なかなか浴びてくれませんでした。爪切りも嫌いな感覚らしく、私が無理矢理、切っています。

ハイキングに誘っても、散歩に誘っても一緒になかなか来てくれないし……。

でも、この辺りで1番高い山の上に、夫と2人で行ったんです。本当はアマデウス、すごく動けるのでした。

昨日はルガーノ湖で、足漕ぎボートに乗りました。横にはアマデウス。ニコニコ笑って楽しんでいます。。なんか可愛くてたまりません。



今日も朝、起きてベランダを覗いたら、こんなに綺麗な風景が見えました。写真だとよく分からないと思いますが山と山の間に大きな湖があります。湖の名前は、ルガーノ(Lugano)湖って言います。スイスとイタリアの間にあって、観光船も走っていてとても美しい湖です。

ルガーノ湖はなだらかな山に囲まれていて、そこに点々と小さいけれど美しい村があります。ここ何日かはその村をハイキングしています。私たちみたいなへなちょこ家族だけでなく、村から村へ本格的にハイキングしている人達も沢山来ています。思わず、すごいなぁって見てしまいます。家族が私ほどゆっくり歩く人見たことないとか言うのです。「ママって牛みたい」って……。

そして、この辺りは、ヘルマン・ヘッセが人生の後半に住んでいた所なのですが、初めてこの辺りに来た時は、ヘルマン・ヘッセの水彩画の本に描かれていた風景そのものだって思いました。大学生の時に、ヘルマン・ヘッセの庭仕事や水彩画の本を読んだ事があったのです。突然、その本や風景画を思い出しました。

今日はルガーノ湖沿いのマルコテという小さな村に行って来ました。
長男アマデウスは連日のハイキングで行く前から、疲れてしまったのか今日はお留守番でした。


村はこんな感じです。坂道と階段ばかり……。

少し有名な植物園がありました。


レモンを見つけて、喜んでいます。気候が地中海気候でレモンやヤシの木を沢山、見ました。




インドの写真展も見ました。


植物園のプールに落ちて、ずぶ濡れになってそれからパンツで歩いたニコです。恥ずかしがって、パンツを一生懸命に隠すので、それが可愛いくて笑ったら、ニコに怒られました。

スイスって物価が高くて、アイスぐらいしか買えません。アイスもドイツの3倍ぐらいしたよ……。




階段を沢山、のぼって教会に行きました。


教会から見えるルガーノ湖が幻想的……。



湖なのに、海に見えるくらい壮大な風景でした。


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