スウェーデンの南、スモーランドと言われる地域にやって来ました。まだまだ8月の半ばにもなっていなかったのに、肌寒くて、気温は昼間なのに15度ほどでした。持ってきた暖かい上着を着ても足りないほどです。ひんやりとした空気に包まれていました。

そんな日は湖に行っても泳げないので、森に入ってみました。


森に入ると針葉樹林と苔に覆われた地面が現れて、そこに太陽の光が当たると、何とも言えず美しい光景でした。


一組の親子にすれ違っただけで、ほとんど人の気配はありません。とても静かで神秘的な雰囲気に圧倒されます。


ゴロゴロとした大きな岩達が、不思議なほど森に横たわっています。なんでこんなに岩があるのか夫に聞いたら、大昔、スウェーデンは氷河に覆われていて、氷河によって出来た地形と堆積物が、このような森を作ったんだよ。と教えてくれました。

大昔の事を想像していたら、ワクワクしました。氷河の下に眠っていた石の事、この森の主だったであろうヘラジカ(英語ではムース。ヨーロッパではエルク)が駆け回っていた事を考えたら.....。


突然、森の中に崖が現れてきました。


足場も岩だらけでです。とってもおもしろくなって来たのですが、みんなサンダルを履いていたし小さい子供にはこれ以上、無理だったので、戻ることにしました。

車に乗って、帰る途中に、夫が「あー!」って、言うので何ごとかと思ったら、野生のヘラジカを一瞬だけ見たと言いました。
目を凝らして、私も周りを見たけれどもヘラジカはもういなくなって何も見えませんでした。

その後、どうしてもヘラジカが見たくなってたまらなくなりました。スウェーデンには今でも、野生のヘラジカが住んでいて、道路には「ヘラジカに注意!」っていう標識がいたる所にあるのです。

でも、みたいみたいと思っていても、なかなか見られません。「長くつ下のピッピよりヘラジカがみたい!」と家族にわがままを言って、ヘラジカを見せてくれるパークにその後、行って来ました。


これが、森の王様と言われるヘラジカです。

シカと言っても、馬と同じぐらい大きいのです。


ヘラジカのパークでは餌をあげたり、触る事もできました。


可愛いヘラジカ君です。


ヘラジカは草食動物なので、リンゴや人参、葉っぱをあげました。


記念にヘラジカのステッカーも買って、夫の車に貼り付けてみました。このステッカー、ドイツではよく見ていたけど、こういう事だったんですね。

スウェーデンの森に入ったり、ヘラジカラにも会えて、ワクワクしました。

ピッピよりヘラジカなんて言っちゃたけれど、長くつ下のピッピにもその後、ちゃんと会いに行きました。

次回は、長くつ下のピッピに会えたことを書きますね。

ドイツに住んでいている方は一度はどこかで見たことがあるのではないでしょうか。スウェーデンの絵本で、前回のエルサ・ベスコフさんより、一般的に有名な絵本作家、Sven Nordvistさんの絵本達。ユーモアあるストーリーと絵が楽しくてドイツでは大人気。
特に、フィンドゥスという猫とペータソンというおじいちゃんのシリーズは有名です。









我が家にも何冊かあって、猫とおじいちゃんとのやり取りや度々起こるアクシデントが面白くて、何度も子どもたちと読んでいました。

実際にスウェーデンに行ったら気が付きました。この絵本に出てくる、風景や家や動物や人たちは、見たままそっくりのスウェーデンの姿だったことを....。


こんな赤茶色の木で出来た家を沢山みました。あと、絵本と同じだったのは、水色の椅子やベンチ、緑やペパーミントの色をしたキッチンやドア。

可愛いなって見とれていたら、おばあちゃんがドアから出てきて、このツリーハウスに入っていいよって言われました。
こんなツリーハウスが小さい頃あったら、楽しかっただろうな。


中はこんな風でした。小さいおもちゃのキッチンなどありました。


こんな家もありました。下でおばあちゃんがカフェを開いています。


パンケーキ!ジャムと生クリームが付いてきます。猫のフィンドゥスがお誕生日に食べたパンケーキで出来たケーキを思い出しました。


外では、おじいちゃんが庭の手入れをしています。「グスタフソン(ペータソンのお友達)みたいだね」って子供に言うと、笑ってくれました。

農家にも、少しお邪魔しました。


フィンドゥス、いるかな?


あいかわらず猫をなでたいニコ君。


羊も.....

馬も....

ある日は、

牛に囲まれた時もありました。


あいかわらず、勇気があるニコ君。大きな牛に近付いて、撫でていました。

スウェーデンの田舎の家や農家の風景は、人も動物もなんだかゆったりと、ほのぼのです。

幼なじみのゆうちゃん、コペンハーゲンから旅立つ時に、ハナルナのために、沢山のミエちゃんのお古の洋服(とってもおしゃれ!)やお土産などまで用意してくれていました。

最近はこのブログで「ときどきデンマーク」
を書いてくれています。昨日は、私の間違った文章を訂正までしてくれて、お世話になりっぱなしです。

いつも優しくて、明るいゆうちゃん、そして温かくてほのぼのした旦那さんのミケール、可愛くって賢いミエちゃん。本当にありがとう!また会えるのを楽しみにしています。

ゆうちゃん一家と別れた後、デンマークから車でスウェーデンに入りました。車でコペンハーゲンから1時間もしなかったと思います。

道路から見えてくる森の風景と、家がデンマークとはちょっと違うのでスウェーデンに来たなぁと実感するのでした。

車を走らせていたら、「おしっこしたくなった〜」という我が家のボーイズ。でも、トイレらしきものがなかなか現れません。結局、道路に車を止めて、森の中で用を足してもらうことにしました。

「うわ〜、森の中はブルーベリーだらけだよ」


人の入らない場所だったのか、足元を見たら野生のブルーベリーだらけ。摘みきれないほど沢山です。


雨が降った後だったからか、森もブルーベリーもキラキラと輝いていました。口に入れると、スーパーで買うブルーベリーより、本当に美味しいのです。


ニコ君、ブルーベリーは大好物。タッパーを持って来て、ブルーベリーを集めようとしているけれど、同じ早さで食べてしまうのでした。


ハワイのホ・オポノポノではブルーベリーを食べることで、過去からの記憶(ウニヒピリ)が浄化されるとか。
こんな誰もいない緑の森の中で甘酸っぱいブルーベリーを食べると、確かに心が洗われるような気分になりました。

そして、大好きなエルサ・ベスコフ(1874〜1954)の「ブルーベリーもりでのプッテのぼうけん」の絵本を思い出しました。蚤の市で2ユーロで買った絵本です。
絵本の世界が目の前に広がっていて嬉しくなります。





エルサ・ベスコフはスウェーデンの代表的な絵本作家です。スウェーデンは本当に森とベリーが沢山....。


何気なく見ると、こんな郵便受けのおうちもありました。。。


ゆうちゃんと3人の子どもたちを連れて、コペンハーゲンの中心地にやって来ました。
最初に来たのは、1番の観光地スポット、ニューハウンと呼ばれる港です。18世紀にできた港でカラフルな建物が並び、とっても賑やかな場所です。

ちょうど、観光のクルーズ船が港から出る所だったので、皆なで乗り込みました。



運河を渡って、一時間くらいのクルーズで、コペンハーゲンの有名な建造物や、人形姫の像まで、見ることが出来て本当におすすめできます。

クリスチャンハウンにある救世主教会。外付けの螺旋階段で上まで登れます。「この螺旋階段を設計した人が、螺旋階段の方向を間違えて設計して、階段が出来上がった後にその事に気が付いて、ショックで、この塔から身を投げたって言われているんだ」なんて、ゆうちゃんが耳元で教えてくれて、ドキドキです。


古い建造物や、反対にブラックダイヤモンドと呼ばれる新しい国立図書館、有名な建築家が作ったアパートなども興味津々です。

ニコ君が眠くて、私の膝の上に乗ってウトウトしていたので、写真が上手に撮れませんでした。でも、想像以上にもコペンハーゲンの町と運河が美しくって....感激のクルーズでした。


船から降りたら、子どもたちが素敵なお土産屋さんを見つけました。このお土産屋さんの2階にかつて童話作家のアンデルセンが住んでいたそうです。


(ゆうちゃんが撮ってくれたお気に入り写真)

お土産屋さんの中にもリアルなアンデルセンが座っていて、子どもたちが神妙な顔つきで覗き込んでいました。


(この写真もゆうちゃんが....。)
お昼は、旧印刷工場だっという場所にある屋台村みたいな所に行きました。世界中のストリートフードが並んでいる場所なのです。
各自、好きなものをテイクアウトして、食べる事ができます。レストランに行くより安いし、地元の人にも大人気スポット。色んな屋台を見て回るだけでも、楽しいです。

ちなみにこの写真の食べ物は甘いもの。揚げパンの上に熱々のキャラメル、アイスが乗っていて、カロリーが気になりつつとっても美味しいのでした。


最後に訪ねたのは、世界的に有名なクリスチャニアと呼ばれるヒッピー村のようなコミュニティーです。ここのコミュニティーは1971年からあるらしく、不法居住者とヒッピーが住み始めた場所です。今でも、ここでは家賃も光熱費もタダで、住民は住んでいて、手作りの独特な家も多くあるのでした。
マリファナも売られていて、売っている人は黒い覆面を被っているし、写真撮影も禁止。最初は少し怖がりつつ、子供と歩いて気がついた事。実は、クリスチャニア、とてもピースな場所でした。
コミュニティーに決まりごとがあって、「暴力禁止」もその内の1つです。安心して、歩けます。

ゆうちゃんいわく、ここの地域はコペンハーゲンでも、実は一等地らしいのです。お金持ちしか住めないような場所。そんなエリアにヒッピー村が堂々とあって、みんなが平和に共存して暮らしていることにびっくりです。

1日だけのコペンハーゲンの観光。
コペンハーゲンの町は一言で言うと、私には宝箱や玉手箱のように見えました。古いもの、新しいもの、高価なもの、チープでもおもしろい物、おとぎ話に出てきそうなもの、素敵という魔法にかかった物がをギュっと詰め込んだような町でした。

それらが不思議とハーモニーを持っていて、どんな人もゆったりとハッピーに暮らしているように思えました。




ゆうちゃんの家で朝を迎えました。朝ごはんにゆうちゃんが作ってくれたのが、デンマーク風ワッフェルです。ドイツのワッフェルは柔らかくてふにゃっとしているのに対して、デンマークは薄くてパリッっとしていました。その上にハムなど色々と乗せて食べました。そのワッフェルがとっても美味しいのです。デンマークではこのワッフェルは週末のブランチなどにによく作るそうです。

朝ごはんを食べた後、せっかくなのでコペンハーゲンの中心地まで行くことにしました。

ゆうちゃんの車は5人までしか乗れないという理由もあって、夫には自転車で中心地に行ってもらうことにしました。
デンマークでは自転車で学校に行ったり、職場に行くのは当たり前だそうで、自転車用の道がかならずありました。国民がみんなで乗り回せる共有の真っ白な自転車というのもあって、それもおもしろいシステムです。
もっと驚いた事があります。みんなが自転車を使用する理由の一つに、車がデンマークでは、値段が高いのです。ゆうちゃんが「車が高くて、日本で買う3倍の値段になってしまうんだよ。ドイツが羨ましい」って言うのです。夫に後でその事を伝えたら、「えっ〜?!それって車の税金が30パーセントの間違いじゃないか」と言うので、調べたら課金が150%、それにプラス、車の重量やガソリン1リットルに対して走れる距離によって%が加算されるそうです。アメリカ車は大型車が多いので、普通のJeep Grand Cherokeeがデンマークで買うと、約1千万円してしまいます。一番安いJeepのRenegadeでも500万円です。もっとわかりやすく説明すると、トヨタ車のプリウスのハイブリッド車が1千万円します。

ゆうちゃんがさらに興味深いことを教えてくれました。「でも、もし障がいのある人が家族にいたら、国が車を1台、支給が可能」さすが、福祉国家のデンマーク。(残念ながら、この制度を利用、ごまかして車のサポートを貰う人がたくさんいます。良くも悪くもって感じです。)

消費税もデンマークは高くて25パーセントです。その代わりに、学費、医療費が一切かからず、老後の心配もなさそうです。

またゆうちゃんに色々と詳しく聞けたらいいな....。


デンマークによくあるスーパー「Irma」。女の子がかわいい。色んな製品にこの女の子がついています。
ドイツに比べて物価はやっぱり、高めのデンマークでした。

前置きが長くて、中心地のことが書けなかったな。次回に続きます。


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